Webサイトの運営を内製化しコストダウンするために多くの企業で導入されているCMS。
CMSとはコンテンツ・マネジメント・システム(Contents Management System)の略で、Web制作の知識がない人でも簡単にWebサイトの管理・更新ができるシステムおよびツールを指します。
ここでは上場企業で使われるCMSの調査結果をもとに、実際に多くの企業で使われているCMSをご紹介します。
自社のWebサイトで今、何をしたいのか、何が必要なのかを見極め、目的に合ったCMSを選びましょう。
上場企業で使われるCMSの調査結果
株式会社DataSignによる「DataSign Report 上場企業 CMS調査 2019年6月版」をもとに、上場企業のCMS導入数のランキングをご紹介します。
この調査は調査対象を上場企業3,664社(2019年5月末時点)が保有するWebサイト16 ,596URLとし、クローリングによる各種CMSの検出結果をまとめたものです。
ツール検出数のランキングは次の通りです(抜粋)。
出典:DataSign「DataSign Report 上場企業 CMS調査 2019年6月版」
Webサイトの開設や更新にとどまらず、自社の戦略にマッチしたサービスの運営と人件費の抑制を両立するため、CMSを導入する企業が増えています。2020年の最新のCMS情報を一覧でご紹介します。
参考記事:
今、一番使われているCMSトップ20位を発表。国産CMSでは1位:Movable Type、2位:ShareWith、同率3位:Blue Monkey、NORENという結果に!
商用CMSの一覧
CMSは商用CMSと無償で使えるオープンリソースCMSとに大別することができます。ここでいう「商用CMS」とは、WordPressに代表されるオープンソース系(無償)のツールに対し、企業が独自に開発したCMSツールを指します。
商用ツールは基本的に有料ですが、サポートの手厚さやセキュリティ面の安定性などのメリットがあります。上記のランキングに沿って代表的な商用CMSを5つご紹介します。
参考記事:
>企業が採用するCMSツールはどんな種類があるの?
>BtoB企業がCMS選定時にチェックすべきポイントとは?
Movable Type
- 運営会社名:シックス・アパート株式会社
- 公式サイトURL:https://www.sixapart.jp/movabletype/
- 特長:国産CMSの大手。小規模なサイトから大企業、官公庁・大学などの公的機関まで幅広いユーザー層への導入実績を誇ります。上位版・クラウド版などプランも豊富で、ウェブサービス型の「MovableType.net」はライトな利用に最適です。
ShareWith
- 運営会社名:野村インベスター・リレーションズ株式会社
- 公式サイトURL:http://www.share-with.info/jp/
- 特長:サーバー設定が不要なクラウド型CMS。シンプルな管理画面や便利なデータ連携機能で使いやすさを追求した設計です。サイバー攻撃対策や困ったときのサポートも標準パッケージで提供しています。
Blue Monkey
- 運営会社名:Mtame株式会社
- 公式サイトURL:https://bluemonkey.jp/
- 特長:中小企業での利用を前提に開発された純国産CMS。わかりやすさを徹底し、ホームページの構築や更新を誰でも簡単に行うことができます。SE0対策機能やお問い合わせ管理機能を備え、「電話・メールサポート」などのサポート体制も万全です。
NOREN
- 運営会社名:株式会社のれん
- 公式サイトURL:https://noren.ashisuto.co.jp/
- 特長:コンテンツの登録・承認などの操作が簡単でデザインテンプレートはプログラミングスキル不要。導入企業の87%がWebサイトの運用を全て内製化しているという実績を持つ国産CMSです。運用開始後はサポートとトレーニングを受けることができます。
はてなブログMedia
- 運営会社名:株式会社はてな
- 公式サイトURL:https://www.hatena.ne.jp/contentmarketing/hatena-blogmedia
- 特長:オウンドメディアの運営に特化した国産CMS。集客から保守・運営まで、Webサイトの編集者や管理者が抱えがちな課題を解決できるシステムを取り揃えています。編集支援サービスもあり、担当者が記事作成に集中することができます。
オープンソースCMSの一覧
オープンソースCMSは何といっても無償(無料)で使えるという手軽さから国内外の多くの企業で採用されています。
ただし商用CMSと比べると作業者に一定の専門知識を要する領域もあり、おもに自社内に専任のWeb担当者がいる企業が導入しやすいでしょう。
上記のランキング以外でも海外で圧倒的シェアを誇る3つのオープンソースCMSをご紹介します。
WordPress
- 運営会社名:WordPress.com
- 公式サイトURL:https://ja.wordpress.com/
- 特長:世界で最もよく使われているオープンソースCMS。ブログ型のWebサイトを簡単に構築することが可能で小規模なWebサイトの作成にも向いています。テンプレートの豊富さとカスタマイズの多様性に定評があり、初心者はスタッフのサポートを受けることができます。
Drupal(ドルーパル)
- 運営会社名:Drupal.org
- 公式サイトURL:https://www.drupal.org
- 特長:高度なカスタマイズ機能、多言語対応など拡張性の高いCMS。専門的な知識を要する領域もあり、どちらかというと中・大規模で複雑なWebサイトの構築に向いています。オープンソースといえど商用の上級CMSとも競合するほど充実した内容が評価されています。
Joomla!(ジュームラ!)
- 運営会社名:Joomla! Japan
- 公式サイトURL:https://joomla.jp/
- 特長: 海外で数々の受賞歴があり、WordPressと並ぶ実績と人気を誇るCMS。多言語対応で日本語のヘルプポータルサイト が便利です。管理画面がシンプルで使いやすく、高品質なデザインテンプレートが豊富。機能の充実性とカスタマイズ性の高さから複雑な構造のWebサイトを構築することができ、特に中・大規模のWebサイト作成に最適です。
参考記事:
CMSの種類をご紹介!主な無料と有料のCMS≪12選≫
外部リンク:
【保存版】CMSの概要と種類を1から解説!無料から有料まで比較のポイントもまとめました
まとめ
上場企業で実際に使われているCMSを中心に代表的なものをご紹介しました。
商用CMSには無料お試し版、オープンソースCMSには上位の有料パッケージが用意されている場合もあるので、ケースバイケースで活用しても良いでしょう。
いまや乱立しているともいえるほど豊富なCMSのなかから、自社のWebサイトの規模・戦略と予算、Web担当者を専任で置けるのか否かなどの人的リソース事情に合わせて柔軟に使いこなせるものを選ぶことが大切です。
自社システムの属人的な運用に偏ることを防ぐためにもCMSツールの導入は有効だといえそうです。
参考記事:
>【2020年版】CMSツールっていっぱいあるけど、何が一番いいの?と友人に聞かれたら・・・。
>CMSの月額料金まとめてみました!上場企業で導入数トップ10の国産CMSを調査
>CMSに必要なセキュリティ対策とは?企業リスクを回避するためには対策・検知・復旧の体制を整える必要がある