就活サイト「ONE CAREER(ワンキャリア)」を運営する株式会社ワンキャリアは、グローバルビジネス誌『Forbes JAPAN』2019年12月25日発売号で「Great Company for Students supported by ONE CAREER」の受賞企業を発表しました。
同社は企業向けの新卒採用サービスを展開し、月間100万人が利用する口コミ情報サイトとして学生から圧倒的支持を得ています。
ここでは6,000社のなかから学生たちに選ばれた10社を企業規模別にご紹介します。
学生のキャリア形成重視型のインターン制度や従来の形式にこだわらない面談スタイル、学生からの逆指名など、各社のユニークで魅力的な採用戦略に注目です。
【企業規模 5,000名~】
株式会社サイバーエージェント
新卒採用サイト:https://www.cyberagent.co.jp/careers/
「YJC(良い人を・自分たちで・ちゃんと採用する)」という独自の新卒採用プロジェクトの徹底で“ユニーク採用の雄”とも評されるサイバーエージェント。
能力の高さよりも「一緒に働きたい人かどうか」を重視し、人事だけでなくエース級の社員を含む現場社員が数百人レベルでチームを作り、新卒採用活動に取り組んでいるのが最大の特徴です。
オンライン完結型・現場就業型などのインターンシップは2020年度の新卒採用から必須化され、ミスマッチの低減と時期にこだわらない選考の要となっています。
株式会社野村総合研究所
新卒採用サイト:https://working.nri.co.jp/2021/
「構造化面接をやめる」という大胆な採用戦略が話題となった野村総合研究所(NRI)は、学生の「素」を見ることを最重視しています。
ケース面接は行わず、とっさの場面での対応力やコミュニケーション能力からコンサルタントとしての適性をみる狙いです。
インターンのワークでは海外拠点にいる社員と電話でミーティングを行うなど、同社のリアルな業務に触れてもらうことを大切にしているそうです。
三井物産株式会社
新卒採用サイト:https://mitsui.i-web.jpn.com/2021/
文系・理系を問わず学生からの絶大な人気を誇る三井物産は、「さらば!平成の就活」をスローガンにした株式会社ワンキャリアのキャンペーンに賛同。書類選考を通過したエントリーシートを公開したり、オワハラ(就活終われハラスメント)の撲滅を唱えて「オワハラ相談ホットライン」を設置したりと斬新な挑戦が話題になりました。
夏に実施している宿泊型の「合宿採用」は、最終的に不合格になった参加者もマッチングの点で納得感を得ることができて有意義だといいます。
【企業規模 1,000~4,999名】
カゴメ株式会社
新卒採用サイト:https://www.kagome.co.jp/company/recruit/guide/01/
書類選考の合否にかかわらず、エントリーした学生全員に自社製品の詰め合わせを贈るという「神対応」がネットでも話題になったカゴメ。エントリーシートを書いてくれたことへの感謝の言葉をつづった手紙も同封しています。
同社には毎年数千人から1万人ほどのエントリーがありますが、10年以上前からこの取り組みを継続しているとのこと。「選考でご縁がなかった人はお客様になる」という企業理念が多くの学生から評価されています。
セイコーウオッチ株式会社
新卒採用サイト:https://www.seikowatches.com/jp-ja/corporate/special/recruit/
腕時計メーカー・セイコーウオッチは選考の透明性が際立つポイントです。応募者の総数やステップごとの合格者数など選考情報をできる限りオープンにし、前年度の合否の基準を採用担当者が徹底解説するという取り組みも。
説明会では市場規模や業界内でのポジションも明確に伝えています。あえて技術的な専門用語を使わず、学生たちが身近に感じられるようなトピックを選んで応募者との距離を縮める姿勢を見せています。
株式会社LITALICO
新卒採用サイト:https://litalico.co.jp/recruit_students/
学習塾の運営や就労支援事業を展開するLITALICOの新卒採用は、「障害のない社会をつくる」という同社のビジョンに合致するものです。
エントリー書類には性別記入・写真添付は不要。現場社員による面接の回数を5倍に増やし、自社のアピールよりも応募者の考え方を広げてもらう場とすることでひとりひとりのファーストキャリアに向き合う姿勢が支持されています。
【企業規模 100~999名】
株式会社キュービック
新卒採用サイト:https://cuebic-newgrads.com/
インターネットメディア事業のキュービックには130人を超える長期インターンが在籍しています。同社の従業員数は学生インターンを含めて約300人(2019年12月時点)なのでその数の多さは他社を圧倒し、インターンの活用度と満足度の高さでも突出しています。
インターンには新卒から即戦力となれる能力を身に付けさせると同時に、現場の社員と長所・短所を含む人柄を総合的に理解し合うことで、よりミスマッチのない新卒採用を実現しています。
株式会社Speee
新卒採用サイト:https://newgraduate.speee.jp/
2021年卒の就職ランキングのトップ50にランクインし、「東大京大の人気ベンチャー・新御三家」とも称されるSpeee(スピー)。デジタルコンサルティング事業とインターネットメディア事業を展開し、2020年3月に東証マザーズへの上場承認を受けています。
新卒採用では宿泊型の短期インターンシッププログラム「BizCom」を実施。事業戦略の企画・策定に終わらず現役経営陣のフィードバックを受けられるという充実した内容や参加者のレベルの高さで人気を集めています。
株式会社アトラエ
新卒採用サイト:https://atrae.co.jp/recruit/event.html
「世界中の人々を魅了する会社を創る」ことを目標とし、求人メディアや組織改善プラットフォームを開発・運営するアトラエ。ファンを作るということを大切にしている同社は、新卒採用もファンを作る場と考えている点がユニークです。
役職が存在しないがゆえに、採用活動でもひとりひとりの社員がオーナーシップを持ち、面接では学生と本音をぶつけ合うとか。ビジョンの共感度をじっくりと見極めることで入社後のエンゲージメントの高さと離職率の低さにつなげています。
株式会社コーポレイト ディレクション
新卒採用サイト:https://www.cdi-japan.co.jp/recruit/newgrads/process
日系戦略コンサルティングファームのコーポレイトディレクション(CDI)の新卒採用は独自の「担当パートナー制」を導入している点が最大の特徴です。
人事ではなく「パートナー」と呼ばれる幹部社員がそれぞれの責任で学生を採るという取り組みは20年にもわたり、「弟子を採る」方式に近いものがあると言われます。
採用面談ではどのパートナーのもとで働きたいかを学生自身が選ぶ場が設けられ、採用する側にも緊張感が。入社後は担当パートナーが育成にあたるという手厚さも魅力です。
まとめ
日本を代表する大企業や歴史あるメーカーから新進気鋭のIT企業まで、色とりどりの企業が選出された「Great Company for Students supported by ONE CAREER」。
一生に一度となる貴重な新卒採用の機会に挑む現役学生たちの目で選ばれた各社の採用戦略は、中途の採用マーケティングや企業ブランディングの参考になる要素も多いのではないでしょうか。
2021年卒の新卒採用から経団連の「就活ルール」が廃止されることを受け、一括採用から通年採用に移行するなどこれまでの就活のスケジュールが大きく変わり、学生側の選択肢が増えることが予測されています。
ここでご紹介した学生の口コミ情報も参考に、より柔軟な取り組みで自社のカラーを出せる採用戦略が望ましいでしょう。
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