毎回、ご好評をいただいている「世界の大富豪ランキングTOP10がやっている習慣」の2020版をお届けします。
エムタメ!の「世界の大富豪ランキングTOP10がやっている習慣」とは、アメリカの経済誌「フォーブス(Forbes)」が発表した世界長者番付のランキングからのTOP10と、上位の大富豪が日頃行っている「習慣」をご紹介する企画です。
2020年の世界長者番付ランキングは、新型コロナウイルスのパンデミック影響を受け、市場が混乱したことから、富豪たちの資産も軒並み減少しています。
TOP10の新顔は、ウォルマートの創業者ファミリー3名でした。
よろしければ、バックナンバーもご覧ください。
2019年 世界の大富豪ランキングTOP10がやっている習慣
2018年 世界の大富豪ランキングTOP10がやっている習慣
2017年 世界の大富豪ランキングTOP10がやっている習慣
目次
1【第10位】[NEW]ロブ・ウォルトン/541億ドル(米国/ウォルマート)
2【第9位】[NEW]アリス・ウォルトン/544億ドル(米国/ウォルマート、エーモン・カーター美術館)
3【第8位】[NEW]ジム・ウォルトン/546億ドル(米国/ウォルマート、アーヴェスト銀行)
4【第7位】[+1]マーク・ザッカーバーグ/547億ドル(米国/フェイスブック)
5【第6位】[±0]アマンシオ・オルテガ/551億ドル(スペイン/インディテックス)
6【第5位】[+2]ラリー・エリソン/590億ドル(米国/ソフトウエア事業)
7【第4位】[-1]ウォーレン・バフェット/675億ドル(米国/バークシャー・ハサウェイ)
8【第3位】[+1]ベルナール・アルノー/760億ドル(フランス/LVMH)
【第10位】[NEW]ロブ・ウォルトン/541億ドル(米国/ウォルマート)
画像引用先:Wikipedia
ウォルマート創業者である故サム・ウォルトン氏の長男でウォルマート元会長のロブ・ウォルトン(サミュエル・ロブソン・ウォルトン)氏が10位にランクインしました。
ウォルマートは、1945年に故サム・ウォルトン氏が20代で開業した雑貨店からスタートし、創業から6年後の1962年に初めてディスカウントストアをオープン。これがウォルマートの原型となり、1970年には流通センターをオープンしました。1972年には、ニューヨーク証券取引所に上場するまでに。そして、創業から28年後には米国最大の小売店へと成長したのです。
ロブ・ウォルトン氏は、1944年にオクラホマ州タルサで生まれました。コロンビア大学ロースクールを卒業後は、ウォルマートの代理人である法律事務所「コナー&ウィンターズ」で働き、父の死後、1992年にウォルマート会長に就任。2013年まで会長職を務めました。
【第9位】[NEW]アリス・ウォルトン/544億ドル(米国/ウォルマート、エーモン・カーター美術館)
画像引用先:BUSINESS INSIDER
10位のロブ・ウォルトン氏の妹で故サム・ウォルトン氏の長女であるアリス・ウォルトン氏が9位にランクインしました。女性としては長者番付1位となります。
アリス・ウォルトン氏1949年にアーカンソー州で生まれ、トリニティ大学を卒業後、フィナンシャル・アナリストや投資顧問、投資銀行の社長兼CEOなどを歴任します。また、ノースウェスト・アーカンソー会議ではノースウエストアーカンソー地方空港開発に大きな役割を果たしました。
芸術の造詣も深く、自身でも水彩画を描くほか、ウォルマート財団が建てたアーカンソー州のクリスタルブリッジ美術館の理事も務めています。
【第8位】[NEW]ジム・ウォルトン/546億ドル(米国/ウォルマート、アーヴェスト銀行)
画像引用先:Wikipedia
8位には、同じくウォルトン・ファミリーのジム・ウォルトン氏がランクイン。ジム・ウォルトン氏は、10位のロブ・ウォルトン氏の弟で、9位のアリス・ウォルトン氏の兄です。ロブ・ウォルトン氏とジム・ウォルトン氏の間にはもう一人、ジョン・ウォルトン氏という兄弟(次男)がいましたが、ウォルマート創業者である故サム・ウォルトン氏とその妻である故ヘレン・ウォルトン氏とともに2005年の飛行機事故で死亡しています。
ジム・ウォルトン氏は、1948年にアーカンソー州で生まれ、アーカンソー大学では経営管理学を学び、1972年にウォルマートに入社しました。2005年の兄のジョン・ウォルトン氏の死後は、ウォルマートの取締役会で代理を務め、2008~2013年まではウォルトン家が所有するアーカンソーで最大かつ最古のアーヴェスト銀行のCEOを務めました。
2015年以降は、政治活動にも注力し、政治献金やロビー活動なども行っています。
【第7位】[+1]マーク・ザッカーバーグ/547億ドル(米国/フェイスブック)
2017~2018年5位、2019年8位だったFacebookの創業者で、会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏が1ランクアップの7位でした。総資産は、623億ドルから‐76億ドルの547億ドルです。
Facebookの月間ユーザー数は微増ながら、VR(仮想現実)デバイスの売上が当初の予想を上回るなど同社の業績は順調で、大幅にユーザー数を増やしている途上国における収益アップを狙う同社の追い風になっています。
新型コロナウイルス感染拡大関連では、リモートワークの急増で株価を伸ばすZoomビデオコミュニケーションズ社に対抗し、最大50人が無料で使える「メッセンジャールーム」の提供を開始。
また、夫婦で新型コロナウイルス関連の調査プロジェクトに1,360万ドルを寄付すると発表しました。
そんなマーク・ザッカーバーグ氏の習慣は、「毎日、同じTシャツを着ること」で、服を選ぶために選んだり迷ったりする時間がもったいないからだそうです。仕事着は基本的に「ジーンズ、スニーカー、グレーのTシャツ」のセット。取るに足らないことに時間を無駄にしたくないため、朝食の内容にもあまりこだわらないのだとか。
/div>
【第6位】[±0]アマンシオ・オルテガ/551億ドル(スペイン/インディテックス)
2017年4位、2018~2019年6位と、トップ10入りをキープしてきたカジュアルアパレルメーカー「インディテックス社」の創業者であるアマンシオ・オルテガ氏が2020年も6位にランクイン。総資産は、627億ドルから551億ドルへと76億ドルもの減少で、新型コロナウイルス感染拡大による市場混乱の影響からは免れませんでした。
ただ、インディテックス社の業績は代表ブランド「ZARA」が堅調で、2019年度の決算結果は、増収増益。売上高は前年比8%増、営業利益は同1%増となりました。これは、新型コロナウイルス発生後も世界の全市場でオンライン販売を継続してきた成果といえます。
そんなアマンシオ・オルテガ氏は、インタビューを受けないことでも有名で、ニューヨーク・タイムズなど大手紙の取材も断っています。ファストファッションの先駆けともいわれる「ZARA」のように流行を取り入れた服は着ずに、白シャツにグレーのパンツ、ブルーのブレザーというシンプルで質素な服装をしているといいます。
同氏は、2011年7月19日に引退するまで、「毎日ランチを従業員と一緒に会社のカフェで食べる」という習慣を続けていました。
【第5位】[+2]ラリー・エリソン/590億ドル(米国/ソフトウエア事業)
2017年7位、2018年10位、2019年7位とトップ10の後半にランキングし続けていたオラクル社の元CEOで会長兼CTOのラリー・エリソン氏が2020年は5位と躍進しました。総資産は、625億ドルから590億ドルと‐35億ドル。
オラクル社の業績は、2020年5月期第3四半期累計期間で増収増益と堅調。特に、クラウドライセンス&オンプレミスライセンスとクラウドサービス&ライセンスサポートが好調です。2019年には、世界初かつ唯一のオペレーティング・システム「Oracle Autonomous Linux」を発表しました。
ラリー・エリソンの習慣は「競争すること」。競合と同じサービスを打ち出し続けても勝てないことから、「突き進むべきは、人とは違った道だ」と言い、世界初のシステムを発表するなど、業界を牽引しています。
また、離婚の一因になったともいわれるほど、のめりこんだヨットでは、10年以上挑戦し続けたヨットレースの最高峰「アメリカンズ・カップ」で、初優勝を遂げています。
【第4位】[-1]ウォーレン・バフェット/675億ドル(米国/バークシャー・ハサウェイ)
2017年2位、2018~2019年3位をキープしてきた、バークシャー・ハサウェイ社の会長兼CEOであるウォーレン・バフェット氏が、2020年の4位にランクイン。総資産は、825億ドルから675億ドルへと‐150億ドルで、新型コロナウイルス感染拡大による市場混乱の影響を大きく受けました。
ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社、バークシャー・ハサウェイ社でも、今回の混乱を受けて、デルタ航空、アメリカン航空、ユナイテッド航空、サウスウエスト航空の保有株式を投げ売りし、すべての航空会社株を手放しました。これは、一貫して損切りやリストラを避けてきた同氏には非常に珍しい決断でしたが、5月2日に開催されたオンライン株主総会で「中途半端なポジションは取らない」と語ったといいます。
同社の2020年1‐3月期決算は、497億ドルの赤字となりました。ただ、このような暴落のために14兆円相当の現金を保有していたそうで、今回の損切りを行ってもなお、同社のビジネスは安泰とみられます。
ウォーレン・バフェット氏の習慣は「日常生活を変えないこと」ですが、新型コロナウイルス感染拡大は、そのような同氏にとっても未曾有の事態であったことが伺えます。
同氏には「毎日、欠かさず200ページほど読書する」という習慣もあるそうです。常に知識や引き出しを増やすことで、不測の事態にも備えられるリーダーの素質を養っているのかもしれません。
【第3位】[+1]ベルナール・アルノー/760億ドル(フランス/LVMH)
2018年、2019年と2年連続で4位だったLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)社の取締役会長兼CEOのベルナール・アルノー氏が2020年は1ランクアップして3位にランクインしました。総資産は、760億ドルで変わらずですが、新型コロナウイルス禍がなければ増加していたでしょう。
新型コロナウイルス感染拡大の影響は、私有財産だけでなく事業にも響いており、1月から中国で、3月からは米国と欧州で多くの店舗と製造現場を閉鎖した結果、LVMHの2020年第1四半期(1~3月)の業績は、売上高は前年同期比15%減。全部門で減収となりました。
一方、支援としては、中国の赤十字基金会に1,600万元を寄付。
また、3ヵ所の香水工場で手指消毒用水性アルコールジェルを生産し、フランスの保健当局に無料で提供しました。
グローバルな流通ネットワークを活かしてマスクを調達し、約4,000万枚をフランスの保健当局に供給しました。
ベルナール・アルノー氏の習慣は「創造性を大事にすること」です。
LVMHは、2019年11月にティファニー(TIFFANY&CO.)を162億ドルで買収する合意が取れたことを発表しましたが、今後のクリエイティブの方向性について、詳細について話すのは時期尚早としつつも、既存のスタイルを生かしながら新たなものも提案していくという計画を立てているといいます。
【第2位】[±0]ビル・ゲイツ/980億ドル(米国/マイクロソフト)
2017年に1位を獲得後、2018~2019年と2位だった、マイクロソフト社の共同創業者であり元会長のビル・ゲイツ氏が、2020年も2位をマークしました。1995年から合計18回の世界1位を獲得してきました。総資産は、新型コロナウイルス感染拡大の混乱を受けつつも、965億ドルから980億ドルへと15億ドル増加しています。
妻と設立したビル&メリンダ・ゲイツ財団では、貧困や教育、介護問題などに取り組んできましたが、感染症問題にも注力しており、WHO(世界保健機関)にも巨額の資金を提供しています。新型コロナウイルス対策にも2億5,000万ドルを超える資金を拠出しており、ワクチン製造工場への資金援助も表明しました。
そんなビル・ゲイツ氏の習慣として、これまでに「夜寝る前に家族の食事のお皿を洗うこと」や「読書」をご紹介してきましたが、今回、新たにご紹介するのが「瞑想」と「“考える週”の確保」です。年に2回、1週間の「考える週」を設け、自分の夢や目標をじっくり見直すのだそう。
【第1位】[±0]ジェフ・ベゾス/1,310億ドル(米国/アマゾン・ドット・コム)
2018年から2年連続で1位を獲得したアマゾン・ドット・コムの共同創設者でありCEO兼取締役会長兼社長のジェフ・ベゾス氏が、2020年も1位に輝きました。総資産は、1,310億ドルから1,130億ドルへと‐180億ドルでした。
ジェフ・ベゾス氏は、2019年1月、マッケンジー夫人と連盟で離婚を発表しました。原因は公表されていませんが、フォックスの「アメリカン・ダンスアイドル」の初代司会や「Good Day LA」の共同司会を務めた経歴を持つローレン・サンチェス氏との不倫や、社会貢献に対する価値観の違いなどだと憶測されています。
離婚に伴う財産分与で、同社株の約4%(約1,970万株、383億ドル相当)をマッケンジー氏に譲渡。これにより、マッケンジー氏は世界長者番付22位となりました。
ジェフ・ベゾス氏が同社を企業したのは結婚後で、マッケンジー氏は経理や配送などの仕事をサポートしていたというから、影の立役者といえるでしょう。
ジェフ・ベゾス氏の習慣は「徹底的なムダの排除」と「一日8時間の睡眠」だそうです。